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中小・ベンチャー:事例から見るコンテンツマーケティング成功の5ポイント

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コンテンツマーケの成功

企業規模の大小を問わず、BtoCビジネスの後を追うようにBtoBの領域でも「コンテンツマーケティング」の重要性が高まっています。しかし、一見サイトを作るだけの簡単そうなこの施策「コンテンツマーケティング」ですが、実施するには相当な手間や時間のかかり、体制や資本が脆弱な中小企業やベンチャーにとっては非常に負担の大きいものなのです。

資本金わずか3,000万円、社員50人たらずのベンチャーでのコンテンツマーケティング立ち上げの事例をもとに、課題点や、成功につながったポイント5つについてまとめました。皆さんのご参考になれば幸いです。

目次
1. コンテンツマーケティングの重要性と課題
 1-1. 増加するコンテンツマーケティングの重要性
 1-2. コンテンツマーケティング実施時の課題
2. 中小・ベンチャー:事例で見るコンテンツマーケティング成功の5ポイント
 2-1. 重要性の認識共有と準備
 2-2. 正しい情報と知識を集め、習得してからスタートする
 2-3. 体制を維持しコンテンツを充実させる
 2-4. テクニックを駆使する
 2-5. 施策の組み合わせから戦略への「昇華」
3. まとめ

1. コンテンツマーケティングの重要性と課題

インターネットの普及やSNSの普及が日本の商慣習を急速に変化させた結果、BtoB領域でも重要性が高まるコンテンツマーケティング。手軽に始められる一方で実は奥が深く課題も多いもので、人材、資金、ノウハウなどのリソースに乏しい中小企業やスタートアップには意外に成功が難しい面もあります。まず、なぜ重要なのか、何が課題なのかを確認しましょう。

1-1. 増加するコンテンツマーケティングの重要性

若者の購買が都心のファッションビルから(CtoCまでも含めた)スマホでのモバイルコマースにシフトしているように、企業の購買行動も、従来の系列や出入り業者を中心とした取引の実績重視から、ネットでの情報収集と比較判断・購買決定にシフトしています。

この変化はこれまで系列や過去の実績といった壁に阻まれていた企業には新たな商機をもたらす一方で、ネット上で何らかの情報発信をしていなければ、顧客の選択肢にも入らないという新たなリスクももたらしています。BtoB領域でも、単なる会社ホームページやカタログ、営業マンによる商品・サービスのラインナップやスペック・仕様等の紹介を超えての「コンテンツマーケティング」の重要性が増しているのです。

1-2. コンテンツマーケティング実施時の課題

ネット上で自社商品・サービスを紹介しているだけの様にも見えるコンテンツマーケティングですが、競合する商品・サービスを超えて顧客のニーズに寄り添い、購買意欲を高めるためには様々な課題があります。

主なその課題は、

 1.粘り強く根気のいる施策である
 2.成果に時間のかかる施策である
 3.自社の商品・サービスと顧客への深い理解が不可欠である
 4.コンテンツマーケティングそのものの知識・理解が不可欠である
 5.他の施策との連携が重要である

といった点にあります。

リソースに乏しい中小企業やベンチャーが効果のあるものにするには意外にハードルが高い施策なのです。

2. 中小・ベンチャー:事例から見るコンテンツマーケティング成功の5ポイント

中小企業やベンチャーがコンテンツマーケティングを実現しようとすると、その多くが主に人的なリソース不足から、先に挙げたような課題にぶつかります。限られた体制、予算の中から成果がでるのに時間も体力もかかるコンテンツマーケティングに取り組み成功させていくためには、事前にポイントを理解し、心構えと体制をもって取り組む必要があります。ここではコンテンツマーケティングの成功のための5つのポイントを事例をもとに確認していきましょう。

2-1. 重要性の認識共有と準備

リソースの限られた社内で負担の重い施策を行うためには、トップをはじめとした関係者による施策への理解と重要性の認識の共有が欠かせません。重要性認識の共有は、以下の3点を中心に行いましょう。

2-1-1. 顧客の購買行動の変化から必要性を確認・共有する

もしかしたら顧客の購買行動の変化は、幸いにもあなたの会社の顧客層ではまだそれほど明確に起きていないかもしれません。しかし、業界全体ではどうでしょう。或いは、これまで直接競合してこなかった代替商品や代替サービスなどが、顧客の購買行動の変化に合わせ、顧客のニーズを侵食し始めているかもしれません。

顧客の購買行動を確認するには「カスタマージャーニー」や「カスタマーエクスペリエンス」といわれる時系列での顧客の関心・行動の推移と、それを可視化した「カスタマージャーニーマップ」と呼ばれるチャート図を利用します。営業マンを通じた顧客情報はもとより、親密先の協力を得たり、マーケティング調査なども行って「カスタマージャーにマップ」を作成、顧客接点での有効な施策を明らかにしていくことで、コンテンツマーケティングが不可欠になっていることが確認され、マップそのものが施策の社内共有の為の重要なツールとなります。

実例では当初、役員の知り合いのデザイン会社がホームページデザインの向上提案に来社、数百万円の見積もりが提示されたことをきっかけに、そもそもホームページにどんな機能を持たせるべきかの議論となり、コンテンツマーケティングにたどり着きました。

MBA保持のメンバーからAIDMA・AISASといったマーケティングのフレームワークを使っての顧客リレーションの再検討が提案され、今振り返ってみるとこれが非常にシンプルなものながら、いわゆる「カスタマージャーニーマップ」になっていて、結果的にはコンテンツマーケティングの主旨に沿ったコンセプトが固められ、社内共有されてスタートしました。(当サイトでもBtoB営業戦略の基盤となるカスタマージャーニーマップの作り方とテンプレートをご紹介していますので是非ご一読ください。)

2-1-2. 対象範囲(商品・サービス)を決める

中小企業やベンチャーであれば、それほど多くの商品やサービスを持たないことが多いと思いますが、商流が完全に異なる商品やサービスを複数持つ場合には、やはりリソースの問題から優先順位をつけて取り組むことをお勧めします。売り上げの大小、或いは前項で確かめた顧客購買行動の変化の影響の大小、さらには今後の成長期待の大小等で判断するとよいでしょう。

実例では非常に専門性が高く、職人芸的な要素に拠っているサービスについては、供給力の問題から短期間での拡大が困難であるとして除外し、また守秘性の高い商品についても当初の対象から外してスタートしました。

2-1-3. 体制・進め方・目標を決める

さらに、実際にコンテンツマーケティングへの取り組みを始める前に、大枠の体制や進め方、目標を決めておきます。

実例では専任者はひとりも配置できませんでしたが、営業企画部門(一般のマーケティング部門に近い位置づけ)のリーダーを(ある意味そのまま)コンテンツマーケティングのリーダーとしてアサインし、役員でもある経営企画部長が強くアシスト、4つの事業部(営業、生産、管理、経営企画)から1名ずつのメンバーを出して「委員会」を構成して、既存の会社ホームページをランディングページに利用しながら新たな情報サイトを構築する形をとりました。

開始前には毎月のインバウンド客(新たな問い合わせ客)はわずかにひと桁であったものを、3年後に100件/月(10倍!)の目標を立て、2年弱でほぼ5倍のところまで到達。実際に取引に至る顧客数も、約20人の営業社員が獲得してくる新規顧客数と肩を並べるほどになりました。現在も引き続き「100件/月」の目標に向けて邁進しています。

2-2. 正しい情報と知識を集め、習得しながらスタートする

コンテンツマーケティングは「リソース集約型」(リソースが沢山必要)な施策です。体制を決め、いよいよコンテンツマーケティングを進める際には、無駄な方向に走らないよう、仕組みや良質なコンテンツについての正しい情報と知識をもってスタートしましょう。

2-2-1. 顧客は「自然検索(オーガニックサーチ)」から~コンテンツマーケティングの仕組みを知る~

コンテンツマーケティングは、顧客が何かのニーズや関心が生じてネットで検索をすることから始まります。このため

 1.顧客が自社のニーズを感じた時、最初にどんな言葉「キーワード」で検索するか
 2.検索結果として無数の記事が示された際に、どんなキーワードで絞り込む
 3.掲載された複数の記事からどれを、なぜ選んでクリックするのか
   (ただし上位に表示されたものから読む人が多い)
 4.ではどのような記事が上位に掲載されるのか
   (上位表示を狙うことをSEO(Search Engine Optimization)(対策)といいます)
    5.顧客はどのような流れで自社の商品・サービスを選ぶ(或いは選ばない)のか

を理解しておく必要があります。
今まさに商品やサービスを探している人(いわゆる今すぐ客)や同様のニーズを潜在的に抱えているであろう人(そのうち客)をターゲットに、カスタマージャーニーマップで想像した顧客像「ペルソナ」をイメージしながら、メインのキーワードや絞り込みに使うサブキーワードを起点に、自社の商品やサービスが顧客の課題解決に役に立つことをアピールする記事=コンテンツを積み重ねていく、これがまさにコンテンツマーケティングの本質です。

なお、2019年11月の時点で、国内の検索エンジンのシェアはgoogleが74.1%と断トツ(statcounter:Search Engine Market Share in Japan – November 2019)であり、2位のヤフーにもgoogleのエンジンが提供されているので、基本的にはgoogle検索で自社の記事を上位に持っていき、顧客のニーズを拾うことが目標となります。

【コンテンツマーケティングの仕組み】
コンテンツ1

2-2-2. 「良いコンテンツ」と現在のSEOを知る

前項で「想定する顧客のキーワード検索で上位表示されるコンテンツを積み重ねる」「google検索で上位にもっていく」と書きましたが、googleは自身が公表しているガイドラインに沿ったアルゴリズムでコンテンツをランク付けして表示しています。

公表されている部分はコンテンツマーケティングに限らず、google検索を利用して情報発信をしようとするすべての組織や人が対象のものですが、その基本方針として「ユーザーの利便性を最優先」「ユーザーをだますようなことをしない」「掲載位置をあげるための不正行為をしない」事などと「独自性や価値、魅力のあるサイト」であることを求めています。

かつては外部からのリンク(被リンク)が多ければよい、隠しキーワードが多くあればよいなどということがありましたが、それらは現在ではむしろ不正な行為と判断され、下手をすると折角の記事/コンテンツがgoogle検索で排除されて全く表示されないなどということにもなりかねません。このガイドラインに抵触しないように細心の注意を払いましょう。また過去にそのようなSEO対策を積極的に行っていた場合には思い切って新しいドメインを使って情報発信をすることも視野に入れて取り組みましょう。

2-2-3. コンテンツマーケティングの短所を知る

「リソース集約的」であることを除くとメリットの多いコンテンツマーケティングですが、それでもいくつか短所があります。

一つ目には「顧客自身が気付かないニーズへのアプローチは決定的に弱い」ということです。営業経験のある方なら思い当たることがあると思いますが、顧客自身がまだ気付いていないニーズ、例えば「他社ではこんなことをやっていますが御社はどうですか?」との問いかけに「えっ、そんなことやっているの?」といった反応が返ってくる様な場合です。顧客の検索アプローチを起点とするコンテンツマーケティングは、隠れたニーズに気付かせる、こちらから働きかける、というプロアクティブな機能が殆んどないのです。

二つ目には、ダメ押し、畳みかけといった機能もないことです。従来型の人脈や営業マンを通じたアプローチでは追加情報の提供や検討・選定などの進捗確認を積極的にとることが可能でしたが、コンテンツマーケティング自体にはこの機能もありません。

さらに3つ目には、顧客ニーズの積極的なフォローの機能にも弱点があります。商品やサービスに決定的な優位性がない場合等には、コンテンツで関心を高めて購買してみたものの、次回は別の会社から同様の商品やサービスを試してみるといった事も起こり得ます。

これらの短所への対応・対策も広い意味ではコンテンツマーケティングに含まれるともいえるかもしれませんが、核となる部分にはこれらの機能がないという短所を知って、後に述べる他の施策、営業行為と組み合わせで効果を高めていきます。(他の施策との組み合わせについては詳しくは2-5項をご覧ください。)

2-3. 体制を維持しコンテンツを充実させる

実際に取り組んでみると体感されますが、自社の商品・サービスに結び付くキーワードを想定し、顧客価値を考え、内容を検証しながら記事(コンテンツ)を出し続けることは、担当者にとって事前の想定を超える苦労があります。コンテンツマーケティングを挫折させないためにも以下のような点に配慮しながら進めます。

2-3-1. 良いリーダーを選ぶ

まず良いリーダーを選びましょう。そもそも人材には不足しがちな中小企業やスタートアップですが、労力がかかる上に成果が見えてくるのに一定の時間のかかるプロジェクトです。成功させるためには、ポジションだけでなく、コンテンツマーケティングの重要性を十分に理解し、関係者をリードし続けるモチベーションと人望、同時に仕組みへの理解、業界や自社商品・サービスはもちろん、顧客への理解も持ち合わせていることが望まれます。

そもそも人材が不足している中では全ての条件を持った人材はいないかもしれませんが、少なくともメンバー全体でそろえる、或いは考えていく体制で補いましょう。

実例では、営業経験の長い営業企画のリーダーをコンテンツマーケティングのリーダーとし、コンテンツマーケティングそのものを営業企画の業務としました。その上でサイト構築や各種ツールの利用は管理部の若手IT担当者を、記事の論理展開などのチェックにはネットに詳しい法学部出身の若手をそれぞれ参加させるなどの工夫を凝らしました。

2-3-2. 継続性のある体制を作る

これまで述べてきたように時間と労力のかかる施策の為長期にわたって維持できる体制を構築する必要があります。メンバーの仕事の繁忙、あるいは異動や退職があっても対処ができるように、経営者以下の理解を得ておくことはもちろん、人事にも関与できる幹部がメンバーに入るか、バックアップしていることが望まれます。

実例では当初の2年間、役員でもある経営企画部長がコンテンツマーケティングのオブザーバーとして、ほぼすべての関連会議に出席、自らも多数の記事を書くなど強力にバックアップ、リーダーシップ面でも協力する事で軌道に乗せていきました。

2-3-3. アウトソーシングも援用する

優れたリーダーシップ、経営幹部のサポート、得意分野を持った若手で体制を作っても、求める量の集客が、求める時間軸で達成できないことがあります。

そのような場合には外部へのアウトソーシングも援用します。サイト制作会社やマーケティング支援会社、或いはフリーランスまでを含めた外部ライターなど、コンテンツマーケティングを支援するサービスは充実してきています。自社でやり遂げる部分、逆にうまく出来ない部分を見極めて、費用対効果を見ながら援用します。

実例では最初の1年間の自社内だけでの取り組みの後、ライティングのおよそ半数を、専門のマーケティング支援会社に委託しました。内製は自社の商品・サービスに深くかかわるノウハウや実例を中心とし、外注は関連する社会事象(オリンピックやワールドカップなどのイベントや政府や外交に起因するいわゆる時事ネタなど)を中心にと切り分け、さらに細かな内容までのいわゆる記事の企画までは内製してライティングだけを外注する場合と、時事ネタを背景に企画から依頼する場合とを織り交ぜて実施しています。

2-4. テクニックを駆使する

ここまで、コンテンツマーケティングを実現するための基本的なポイントを紹介してきましたが、この項では少しテクニカルな部分についてご紹介します。

2-4-1. コンテンツ作成を「仕組み化」しクオリティを確保する

記事(コンテンツ)の作成に係る労力を少しでも減らし、スピード感を保ちながらクオリティを確保するために、コンテンツ記事の企画から実際の公開までを「仕組化」していきます。

具体的には

 1.主要なキーワードソースをある程度選んでおく(新聞や業界紙、専門サイトなど)
 2.関連キーワードの検討、検索数の検証を早い段階で行う
 (goodkeywordサイトやサジェストキーワードサイトで検索後、
  関連キーワードをGoogle公告 内の「キーワードプランナー」や
  検索数場情報サイトaramakijake.jp等で確認するなど)
 3.メイン&サブキーワードでの類似記事、googleサジェスト(検索窓)での
  チェックのルーチン化
 4.類似記事やサジェストキーワードから顧客像(ペルソナ)の再確認
 5.ペルソナの想定ニーズの検討と絞り込み
 6.コンテンツ記事で満たそうとする具体的なニーズと顧客価値の決定
 7.想定するタイトル、書き出しや本文の構成(目次)案の作成

などを決めていきますが、これを「企画シート」などとして定型フォーマット化し、ルーチンワークとします。これによって、これらの手順を省略してしまうことによる質の低下のリスクを回避しつつ、テンポよく企画を進めたりメンバー間での議論や検証したりを容易にし、結果的に少ない負荷でコンテンツを作っていくことができます。

2-4-2. ツールを駆使する

狙ったコンテンツを作成してサイトにアップしたら、無料の「Google アナリティクス」ややはり無料の「Google Search Console」、若干の広告料(例えば日額上限100円と設定すれば月額≒3,000円など)がかかりますが「Googe公告」、さらにはお金を掛ければ(月額数万円~数十万円)「Similra Web」等、自社の、或いはライバルや参考にしたいサイトのユーザーの利用状況(ページ数や日別の利用状況や流入時のキーワードなど)などを知ることができます。

コンテンツマーケティングを開始して実際にコンテンツからの受注につながるまで、さらにそれが狙ったボリュームに到達するまでは相当の時間がかかります。施策全体がどのように成長しているのかの足元での検証に有効です。

また同じように作成しても、比較的スムーズに上位表示が得られる記事(コンテンツ)と、ほとんど検索に上がってこないものに分かれるなどの差が生じます。ツールを駆使して状況を検証し、理由を推定して改善を施すことで、新たに作成するよりも少ない労力で意図した効果に近づける事も可能ですので、是非ツールの駆使にも習熟してください。これにはメンバーによるGAIQ(Google Analyticsの個人資格認定)やSEO検定、ウェブ解析士の資格取得なども一助になります。

実例では新たなサイトを作ったために、顧客に紹介できるほどの記事ボリューム(記事10件程度)になるまでにほぼ半年かかりました。別の企業の事例では、経験者が内部にいたために最初の記事こそ2か月で10件ほど揃えることができましたが、前者が数千人のメルマガ会員を抱えていたのに対し、後者はそのようなアプローチがなかったために、記事のランクアップやアクセス数では伸び悩み、受注件数では後者のほうが苦労が多くなっています。

また前者ではメンバーがほぼ毎日コンテンツへのユーザーのアクセス状況をチェックしながら、表示順位が上がらないコンテンツ、低下したコンテンツへのテコ入れ策を進めていますが後者ではそこまで手が回っていないのが実情です。

2-4-3. ホワイトペーパーやランディングページ、フォームに気を配る

コンテンツマーケティング最大の目標は記事(コンテンツ)を通じての顧客(の注文)の獲得にあります。記事(コンテンツ)へのアクセスはその入り口にすぎません。記事(コンテンツ)にアクセスした見込客が、より満足感を高め、自社への注文に動くようにホワイトペーパーと言われる関連事項についての小冊子や、ランディングページといわれる実際の商品やサービスの紹介・受注ページ、フォームといわれる問合せや注文のための入力画面など、全てにバランスがとれていることが必要です。

実例では会社ホームページにほぼ全ての商品・サービスの紹介ページがありましたのでこちらを(実際の商品への)ランディングページとして利用すると割り切って、省力化を図ってスタートしました。実際にはそのようなランディングページとしての利用を意識しては作られていないページであったため、コンテンツマーケティングの運用が安定軌道に乗った2年目以降に徐々に修正を進めていきました。

2-5. 施策の組み合わせから戦略への「昇華」

もはやこれなしでは事業の成長は図れないのではないかとさえ思わせるコンテンツマーケティングですが、一定の短所もありますし、企業の購買行動やその背景にある行動心理的な部分にはまだまだ完全に変わり切れていない点もあります。

コンテンツマーケティングに取り組む際に検討したカスタマージャーニーマップ等を軸に、顧客接点での施策を「最適化」し競合と差別することで「戦略」に昇華しいましょう。

2-5-1. アナログ営業、デジタルツールとも組み合わせる

2-2-3項で書いたように現時点でのコンテンツマーケティングは、それ自体では顧客が自覚する前のニーズを喚起する機能や畳みかける機能、フォローする機能などに欠けています。一方で「従来型」の営業施策であるダイレクトメールやテレアポ、営業マンによる往訪などには、この機能が備わっています。同様に新しいマーケティング機能である「インサイドセールス」にも需要喚起の機能に加え、ニーズの発生から受注までのサポート機能、受注後のフォロー機能などが備わっています。このために、潜在顧客としてのアクションから受注履歴の管理までを管理するDMPやCRM、特に自社へのアクセスを受注につなげるMAツールなども活用しながら、コンテンツマーケティングとその他の営業・マーケティング施策で相互補完し、後押しします。

自社の顧客層の性質、自社の予算や人員体制、目標とする時間軸などを考慮しながら、自社の競合優位を築きあげるための最適な組み合わせを模索しましょう。

2-5-2 「インバウンド客」を測定しPDCAをまわす

さらにはこれらの施策の組み合わせを通じての、KPIとしての各施策の実施状況や、ゴールとしてのインバウンド客(問合せ客)からの受注全体をモニタリングします。DMの発送履歴、SFAによるテレアポ、個別メールなどを通じた営業の接触履歴、MAツールから見えるメルマガや記事(コンテンツ)、ホワイトペーパー、フォームからのアクセス履歴などを通じて受注履歴を分析・評価します。

分析・評価結果はさらに次月や次年度の改善計画に織り込んで、いわゆるPDCAのサイクルに乗せていくことで、持続的な効果を発揮できます。

3. まとめ

もはや事業の成長に不可欠とさえいえる営業手法となったコンテンツマーケティング。手軽に始められる一方で、リソース集約型で奥が深い一面も持っており、意図した効果を発揮するには想定外の時間や担当者の苦労が伴います。

辿る道程は業種業界や企業規模、リソースの状況などで異なると思いますが、実際の現場での経験をもとに、中小企業・ベンチャーがコンテンツマーケティングを成功させるのに役立つ5つのポイントをまとめてみました。コンテンツマーケティングに取り組む皆様のお役に立てば幸いです。

確認:この記事でのコンテンツマーケティングを成功に導く5つのポイント

 1.コンテンツマーケティングの重要性の認識共有と十分な準備をする
 2.正しい情報と知識を集め、習得してからスタートする
 3.体制を維持しコンテンツを充実させる
   4.テクニックを知り駆使する
   5.施策の組み合わせから戦略へ「昇華」させる

 

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